ホームページ制作に使える補助金は?持続化補助金の上限と申請の流れ【2026年9月時点】

「ホームページを作りたいけれど、まとまった費用が出せない」「補助金が使えると聞いたが、何から手をつければいいのか分からない」。中小企業や個人事業主の方から、よくいただくご相談です。
制度の名前は知っていても、公募要領は分厚く、回ごとに条件も変わります。この記事では、ホームページ制作に使える補助金の中心になる「小規模事業者持続化補助金」を軸に、上限額・対象経費・申請の順番と、つまずきやすい点を整理します。
- ホームページ制作費が対象になる補助金と、ならない補助金
- 持続化補助金(第20回)のウェブサイト関連費の上限と対象経費
- 申請から入金までの流れと、第20回のスケジュール
- 交付決定前の発注など、対象外になりやすい注意点
2026年9月25日時点で、中小企業庁・各補助金事務局・自治体の公式資料で確認できた内容だけを載せています。補助金は回ごとに見直されるため、申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。
目次
ホームページ制作に使える補助金は?主な制度の早見表
国の制度のうち、ホームページ制作費の扱いは次のとおりです。ここで挙げた国の制度は、いずれもホームページ制作費だけでは申請できません。
| 制度 | ホームページ制作費の扱い |
|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) | 「ウェブサイト関連費」として対象。ただし、ほかの経費と一緒に申請する必要がある |
| デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金) | ホームページ制作は、補助の対象になるITツールとして登録できない |
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | 新しい事業のPRサイトは「広告宣伝・販売促進費」。設備などの投資が前提で、ホームページだけでは申請できない |
小さな会社や個人事業が使いやすいのは、持続化補助金です。
持続化補助金でホームページを作るときの上限と対象経費
現在公募中の第20回(公募要領 第8版・2026年7月21日)の主な条件です。
| 項目 | 第20回の内容 |
|---|---|
| 補助率 | 2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4) |
| 補助上限 | 50万円(インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円の上乗せ) |
| ウェブサイト関連費の上限 | 補助金交付申請額で30万円(税込) |
| ウェブサイト関連費だけの申請 | できない。ほかの経費と一緒に申請する |
第19回までは「補助金交付申請額の1/4(最大50万円)」がウェブサイト関連費の上限でした。第20回の公募要領 第8版では「30万円(税込)」に変わっています。以前の情報のまま計画しないよう注意してください。
対象になる例・ならない例
- 対象になる:商品販売のためのウェブサイトの作成・更新、効果や作業内容が明確なSEO対策、掲載する宣材写真や画像・動画の制作
- 対象にならない:ウェブサイトに関するコンサルティング費用、補助事業期間内に運用に至らなかったホームページ、撮影する商品の購入費
また、50万円(税抜)以上で作ったウェブサイトは「処分制限財産」になり、一定期間は廃棄や譲渡などが制限されます。
申請から入金までの流れと第20回のスケジュール
いちばん大切なのは、制作を発注してよいのは交付決定のあとという点です。流れは次の6段階です。
申請から入金までの流れ
- STEP 1GビズIDを取得電子申請に必要
- STEP 6実績報告・入金補助金は後払い
- STEP 2商工会等で相談事業支援計画書の発行
- STEP 5制作・支払いいったん全額を払う
- STEP 3電子申請見積書と事業計画
- STEP 4採択・交付決定ここから発注できる
第20回の日程は次のとおりです(予定は変更される場合があります)。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年11月5日 | 申請受付開始 |
| 2026年12月4日 | 事業支援計画書(様式4)の発行受付締切 |
| 2026年12月15日17:00 | 申請受付締切 |
| 2027年3月頃 | 採択発表の予定。交付決定は採択発表から概ね1〜2か月かかる場合がある |
| 交付決定日〜2028年3月31日 | 補助事業の実施期間(発注・制作・支払いまで) |
つまり第20回で作る場合、発注できるのは早くても2027年の春以降です。「すぐに作りたい」のか「補助金を待つ」のかは、この時期を見て決めてください。GビズIDの取得には数週間程度かかるとされているので、早めに準備してください。
対象外になりやすい5つの注意点
1. 交付決定前の発注・契約・支払い
公募要領では、交付決定前に発注・契約・購入・支払い(前払い含む)をしたものは対象外です。採択通知書が届いた段階でも、まだ始められません。
2. 補助金は後払い
制作費はいったん全額を自社で支払い、実績報告のあとで補助分が振り込まれます。入金までの資金繰りも計画に入れてください。
3. 支払い方法の決まり
支払いは銀行振込が大原則で、1取引10万円超(税抜)の現金払いは認められません。クレジットカードは事業者名義で、期間内に引き落としまで済んだものに限られます。
4. 期間内に公開まで終える
期間内に運用に至らなかったホームページは対象外です。原稿や写真は早めに準備しておきます。
5. 月額制の扱いは事前に確認する
対象になるのは期間内に支払いまで終えた経費だけで、期間をまたぐ使用料は期間分のみ按分になります。月額制の制作サービスをどう計上できるかは、申請前に商工会・商工会議所か事務局に確認してください。
あわせて読みたいホームページの費用対効果の出し方|年間コストと釣り合う問い合わせ件数の計算例補助金の有無より先に考えたい、費用の判断軸2026.09.16
福岡の事業者が補助金を調べる手順
まずは地域の商工会・商工会議所に相談するのが近道です。事業支援計画書もここで発行を受けます。あわせて県や市の制度も確かめます。
- 福岡県:国の持続化補助金の第18回・第19回で採択され、額の確定を受けた小規模事業者に、国の対象経費の12分の1を上乗せする補助がある(第20回は対象外。受付は令和9年1月31日まで)
- 北九州市:生産性向上支援助成金(一般枠)の経費例に、ホームページなどPRツールの作成がある。粗利の減少など条件あり(募集は2026年12月4日まで、予算に達し次第終了)
申請の窓口は、商工会議所地区なら持続化補助金(商工会議所地区)の公式サイト、商工会地区なら持続化補助金(商工会地区)の公式サイトで確認できます。
上限に合わせて不要なページを足すと、使われないページと更新の手間だけが残ります。必要なものを先に決め、使える制度があれば活用する。この順番を守るのが失敗しないコツです。
よくある質問
持続化補助金で、ホームページだけを作ることはできますか?
できません。第20回の公募要領では、ウェブサイト関連費のみによる申請はできず、ほかの経費と一緒に申請する必要があります。
申請すれば必ず採択されますか?
審査があるため、採択されないこともあります。中小企業庁の発表では、第19回は申請16,576件のうち7,819件が採択されました。不採択でも進められる計画にしておくと安心です。
交付決定の前に制作を始めてしまったらどうなりますか?
交付決定前に発注・契約・支払いをした経費は補助の対象外です。打ち合わせや原稿の準備は進めて構いませんが、契約と支払いは交付決定通知を受け取ってからにしてください。
IT導入補助金でホームページは作れますか?
2026年度はデジタル化・AI導入補助金に名称が変わっています。登録要領では、ホームページ制作は補助の対象になるITツールとして登録できない扱いです。
補助金で作ったあとの保守費用も補助されますか?
補助の対象は、補助事業期間内に支払いまで終えた経費です。期間が終わったあとの保守や更新の費用は、自社で負担することになります。
申請書は制作会社に書いてもらえますか?
事業計画は事業者ご自身が作るもので、事業支援計画書も社外の代理人だけでは依頼できません。WEB PREPAでは申請の代行はしていませんが、申請に使える内訳の分かる見積書の作成はご相談いただけます。