ホームページの費用対効果を数字にする|問い合わせ1件あたりのコストで判断する

「ホームページを作ったけれど、これで元が取れているのかよく分からない」——そんな声をよくお聞きします。広告のように出稿額と反響が並んで見えるわけではなく、月額の保守費だけが静かに引き落とされていく。効果があるのかないのか分からないまま、なんとなく続けている事業者の方は少なくありません。
ホームページの費用対効果は、売上そのものと直接つなげようとすると途端に見えなくなります。かわりに「問い合わせ1件あたりいくらかかっているか」に置き換えると、多くの場合は数字で判断できるようになります。特別なツールがなくても、手元の数字だけで始められます。
ホームページの費用は、まず年額にそろえる
費用対効果が分かりにくくなる最初の原因は、費用の形がバラバラなことです。制作費は最初に一度きり、サーバー・ドメインは年払い、保守は月払い。単位が違うものを並べても比べようがありません。そこで、すべてを1年あたりいくらに直します。
制作費は「何年使うか」で割ります。ホームページの作り替えの周期は事業によりますが、3〜5年で見直す会社が多いため、ここでは3年で割る前提にしておくと厳しめの見積もりになります。
| 費用の種類 | 支払い方 | 年額に直すと |
|---|---|---|
| 制作費 | 公開時に一度 | 使う年数で割る(例:3年使うなら3で割る) |
| 保守・管理費 | 毎月 | 月額 × 12 |
| サーバー・ドメイン | 年払いが多い | そのまま年額 |
| 更新・追加作業 | 都度 | この1年に払った合計 |
この4つを足した金額が、そのホームページの年間コストです。毎月の引き落としだけを見ていたときより高く感じるかもしれませんが、判断するにはこの数字が要ります。何にいくら払っているのかが曖昧なら、保守費用の内訳を先に確認しておくと整理が早くなります。自社の場合いくらになるかの目安は料金ページでも確認できます。
問い合わせ1件が、いくらの売上になるかを出す
次に用意するのは、自社の商売の数字です。難しい計算は要りません。次の2つを、だいたいの感覚で構わないので書き出します。
- 1件受注したときの平均的な金額
- 問い合わせのうち、実際に契約・来店につながる割合
たとえば1件あたりの平均が20万円で、問い合わせの3割が受注になるなら、問い合わせ1件の価値はおよそ6万円です。年間コストが20万円なら、年に4件の問い合わせで釣り合う計算になります。
この「釣り合う件数」を先に出しておくのが大事なところです。件数の目標が決まると、多い少ないを感覚で言い合わずに済みます。年4件で釣り合う商売と、年100件ないと成り立たない商売では、打ち手もまったく変わります。
継続取引がある業種は、1年で区切らない
整体院や学習塾、保守契約のある業種のように、一度のお客様が何度も来られる場合は、初回の単価だけで見ると実際より低く出ます。1年で通っていただける回数や、平均的な継続期間まで含めて1件の価値を考えてください。反対に、単発の依頼が中心の業種は初回の単価でそのまま見て構いません。
数えるのは「件数」と「きっかけ」の2つだけ
効果を測るために新しい仕組みを入れる必要はありません。記録するのは、問い合わせの件数と、その人がどこで自社を知ったかというきっかけの2つです。
難しいのは電話です。フォームは自動で記録が残りますが、電話は誰も数えていないことが多く、実際より少なく見積もられがちです。着信のメモを1行残す、予約台帳に「Web」と書く欄をつくる、といった手作業で十分です。
きっかけは、対応の流れの中で一言聞くだけで集まります。「どちらで当店をお知りになりましたか」と尋ねれば、紹介なのか、看板を見たのか、検索して見つけたのかが分かります。ホームページを見てから電話をかけた人は「ネットで見て」と答えるので、そこを拾えば十分です。
フォームに選択肢を足す方法もありますが、入力項目を増やすほど送信されにくくなります。増やすなら1問までにとどめてください。項目数の考え方は問い合わせフォームの設計で詳しく書いています。なお、フォームからの連絡が迷惑メールに入っていて気づいていないケースも実際にあります。件数が極端に少ないときはフォームが届いているかの確認を先にしてください。数えているつもりで数え漏れていると、判断そのものが狂います。
判断するのは3か月・半年・1年のタイミングで
公開してすぐに数字を見て落ち込む必要はありません。検索からの流入は、公開直後がいちばん少ないのが普通です。ページが検索エンジンに認識され、掲載順位が落ち着くまでには時間がかかります。
- 3か月…検索結果に自社のページが出ているかを見る時期
- 半年…問い合わせの件数が積み上がり始める時期
- 1年…年間コストと問い合わせ件数を突き合わせて判断する時期
1年を待たずに判断すると、育っている途中のサイトを手放すことになりかねません。反対に、3年も見ないままにしておくと、直せたはずの問題が放置されます。公開後にやることを時期ごとに整理した最初の3か月のチェックもあわせてご覧ください。
件数が伸びないときに見る順番
目標の件数に届かないとき、いきなりデザインを作り直すのは急ぎすぎです。原因は大きく2段階に分かれるので、上から順に確かめます。
| 確かめること | 状態 | 次にすること |
|---|---|---|
| そもそも人が来ているか | 検索しても出てこない・表示回数が少ない | 掲載されているページと検索語を確認し、地域名や業種を本文に足す |
| 来た人が動いているか | 見られてはいるが問い合わせがない | 料金・対応範囲・連絡手段など、判断に必要な情報が足りているかを見直す |
上の段はサーチコンソールで見る改善点で確認できます。下の段に当てはまりそうなら、問い合わせが増えない3つの原因が近い内容です。順番を守ると、直すべき場所が絞れます。
数字に出ない効果も、費用対効果のうち
件数だけで測ろうとすると取りこぼすものがあります。ホームページは、問い合わせを増やす道具であると同時に、判断してもらうための資料でもあります。
- 名刺やチラシを見た人が社名で検索し、実在する会社だと確認している
- 求人に応募する前に、どんな会社かを見て応募を決めている
- 電話で説明していた内容をページで読んでもらい、対応の手間が減っている
- 見積もりや商談の場で、実績ページをそのまま資料として使える
これらは「問い合わせ0件」と記録される裏側で起きています。紹介や既存のお客様が多い事業ほど、ホームページは新規獲得よりも信用の裏づけとして働きます。実際にどんな見せ方があるかは制作実績をご覧いただくと分かりやすいと思います。
ただし、これは「数字が出なくても構わない」という意味ではありません。信用の裏づけとして使うのなら、載っている情報が古くないか、料金や対応範囲が今の商売と合っているかを保つ必要があります。放置されたまま3年前の情報が並んでいるサイトは、見た人の判断をむしろ鈍らせます。
まずは無料でご相談ください
年間コストと問い合わせ件数を並べてみて、費用が重いと感じた場合も、件数が足りないと分かった場合も、原因はたいてい特定できます。今のサイトの数字を一緒に見ながら、直す場所と、そのままでよい場所を整理するところからお手伝いします。
WEB PREPAでは、お話をうかがったうえで実際のデザイン案を先にお作りしています。見てから判断していただけますので、無料でデザインを依頼するからお気軽にご相談ください。