持続化補助金で作ったホームページは5年間閉じられない?処分制限財産になる金額と、やっていいこと

持続化補助金でホームページを作ると、補助金を受け取ったあとも守る決まりが残ることがあります。その1つが「処分制限財産」です。知らずにサイトを閉じたり人に譲ったりすると、補助金の返還を求められるおそれがあります。
この記事では、第20回の公募要領をもとに、ホームページが処分制限財産になる金額、制限される「処分」の中身、承認なしでできることと、5年以内に閉じたくなったときの手順を整理しました。
- 処分制限財産になる金額の目安
- 制限される4つの「処分」
- 承認なしでできる改良
- 閉じたいときの手順と返還
2026年10月時点で、小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉第20回の公募要領(第8版)と申請時によくあるご質問で確認できた内容です。個別の場面が処分に当たるかは、必ず補助金事務局にご確認ください。
目次
50万円(税抜)以上で作ったサイトが対象になる
公募要領のウェブサイト関連費の項目には、ウェブサイトやシステムを50万円(税抜き)以上の費用で作成・更新する場合、そのサイトは「処分制限財産」に該当し、一定の期間(通常は取得日から5年間)処分が制限されることがある、と書かれています。
ここで見るのは、補助金の額ではなく、サイトにかかった費用です。ウェブサイト関連費の補助金の申請額は30万円が上限ですが、サイトの制作費が50万円(税抜)以上であれば、この決まりに当たります。
| サイトの制作費(税抜) | 処分制限財産 |
|---|---|
| 40万円 | この決まりの対象外 |
| 50万円 | 当たる |
| 60万円(補助申請は30万円) | 当たる |
金額の目安は税抜です。見積書を見るときは、税込の合計ではなく税抜の金額で50万円を超えるかどうかを確かめます。
制限される「処分」は4つ
公募要領では、制限される処分として、補助事業の目的外での使用、譲渡、担保提供、廃棄などが挙げられています。ホームページに当てはめると、次のような場面が近いと考えられます。
処分制限財産で制限されること
- POINT 1目的外の使用補助事業と別の用途に
- POINT 2譲渡サイトを人に譲る
- POINT 3担保提供借入の担保にする
- POINT 4廃棄サイトを閉じて消す
特に気をつけたいのは「廃棄」です。お店や事業をやめる、サイトを作り直して古いサイトを消す、といった場面は、廃棄に当たるかどうかを先に確認しておく必要があります。
承認なしでできること・先に確認すること
公募要領には、補助事業の目的を果たすために必要なホームページの改良や機能強化は、事前の承認申請などが必要になる「処分」には当たらない、と書かれています。
先に事務局へ確認すること
- サイトを閉じる
- 事業ごと人に譲る
- 別の目的に切り替える
承認なしでできること
- 目的に沿った改良
- 機能の追加
- 補助事業での運用
補助事業で作ったサービス紹介や予約の案内を育てていく、ページを足していく、といった使い方は、目的に沿った運用の範囲です。迷う場面があれば、手を入れる前に補助金事務局へ確かめておくと安心です。
5年以内に閉じたくなったらどうする?
処分制限の期間内に処分する場合は、必ず補助金事務局へ承認を申請し、承認を受けたあとでなければ処分できません。承認のときに、残存簿価などから計算した金額を返すため、交付された補助金の全部または一部を納付するよう求められることがあります。
- 補助金事務局に処分の内容を相談する
- 所定の手続きで承認を申請する
- 承認を受ける(納付額が決まることもある)
- 承認のあとで処分する
承認を得ずに処分すると、交付規程違反として、補助金の交付取消や、加算金つきの返還命令の対象になります。急いで閉じたい事情があっても、先に手続きを進めてください。
5年の決まりはほかにもある
処分制限とは別に、補助事業に関係する帳簿と証拠書類は、補助事業の終了日が属する年度の終了後5年間、保存する決まりがあります。また、補助事業の終了から1年後の状況について、事業効果等の状況報告も必要です。
申請の前に決めておきたい3つのこと
5年間使い続ける前提で、申請の前に次の点を決めておくと、あとで困りにくくなります。
- 制作費が50万円(税抜)を超えるかどうか
- ドメインとサーバーを事業者の名義にすること
- サイトのデータを受け取る方法
制作会社を途中で変える可能性があるなら、引き継ぎに必要なものを最初に確かめておくと安心です。
あわせて読みたいホームページ制作会社の乗り換え手順|解約前に引き継ぐ5つと切り替えの順番引き継ぐデータと、制作会社を移るときの進め方2026.09.12
第20回の日程
| できごと | 第20回の日付 |
|---|---|
| 申請受付 | 2026年11月5日〜 12月15日17:00 |
| 様式4の発行受付締切 | 2026年12月4日 |
| 採択発表 | 2027年3月頃の予定 |
| 補助事業の実施期限 | 2028年3月31日 |
申請書類(経営計画・補助事業計画など)は、事業者ご自身が作るものです。行政書士法により、行政書士でない者が報酬を得て官公署に出す書類を作ることはできないため、WEB PREPAは申請書類の作成や申請の代行はしていません。お手伝いできるのは、申請に使える内訳つきの見積書と、発注書・納品書・請求書の用意、そして期間内の制作です。詳しくは 補助金を使ったホームページ制作のページ にまとめています。
公式の情報
補助金の決まりは回ごとに変わります。上限額・対象経費・締切は、申請する回の最新の公募要領で必ずご確認ください。計画の中身は、地域の商工会・商工会議所に相談しながら決めるのが確実です。
よくある質問
補助金が30万円でも、処分制限財産になりますか?
判断に使うのはサイトの制作費です。50万円(税抜き)以上の費用で作成・更新したサイトは、補助金の額が30万円でも処分制限財産に当たります。
5年以内にリニューアルしても大丈夫ですか?
補助事業の目的を果たすための改良や機能強化は、承認が必要な処分には当たらないとされています。古いサイトを消して作り直すような場合は、先に補助金事務局へ確認してください。
5年以内にお店をやめることになったらどうなりますか?
サイトを閉じる前に、補助金事務局へ承認を申請する必要があります。承認のときに、補助金の全部または一部の納付を求められることがあります。
承認を取らずにサイトを閉じたらどうなりますか?
交付規程違反として、補助金の交付取消や、加算金つきの返還命令の対象になると公募要領に書かれています。
5年はいつから数えますか?
公募要領では「通常は取得日から5年間」とされています。自分のサイトの起算日は、補助金事務局の案内で確かめてください。
制作会社を変えたら、サイトは使えなくなりますか?
ドメインとサーバーを事業者ご自身の名義にしておき、サイトのデータを受け取っておけば、別の会社に引き継いで使い続けられます。名義とデータの受け取り方は、発注の前に確かめておいてください。