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2026.10.15 ・ ホームページ制作

ホームページ制作費の勘定科目は?広告宣伝費とソフトウェアの分け方、月額制・保守費の扱い

ホームページの制作費を払ったあと、帳簿にどう書けばいいのかで手が止まっていませんか。広告宣伝費と書いている記事もあれば、ソフトウェアとして資産にすると書いている記事もあり、どちらが自分のケースなのか分かりにくいところです。

この記事では、見積書に並ぶ項目ごとに、どの勘定科目で考えるのが一般的かを整理します。税理士に相談する前に、自分で仕分けできる状態を目指します。

この記事でわかること

  • 制作費が広告宣伝費になる場合と、資産になる場合の分かれ目
  • ドメイン・サーバー・保守費など項目ごとの勘定科目
  • 買い切りと月額制で処理がどう変わるか
  • 令和8年4月からの少額減価償却資産の金額(40万円未満)
目次
  1. ホームページ制作費の勘定科目は「広告宣伝費」が基本
  2. 資産として計上するのはどんなとき?判断の手順
  3. 見積書の項目ごとの勘定科目一覧
  4. 買い切りと月額制で処理はどう変わる?
  5. 経理で困らないために、依頼前に確かめる5つのこと
  6. よくある質問

ホームページ制作費の勘定科目は「広告宣伝費」が基本

会社やお店を紹介し、問い合わせや来店につなげることが目的のホームページなら、制作費は広告宣伝費として、払った年の経費にするのが一般的な考え方です。チラシやパンフレットと同じく「知ってもらうための費用」として扱うイメージです。

トップ・サービス紹介・料金・会社概要・お問い合わせフォームといった、一般的な5〜7ページ構成のサイトはこちらに当たることが多いでしょう。

早見表:まずはこの3つのどれに近いか

サイトの中身 一般的な科目 処理の時期
会社・店の紹介
問い合わせフォーム
広告宣伝費 払った年の経費
ネットショップ
予約・会員機能
ソフトウェア 5年で償却
月額料金で利用
(解約で使えなくなる)
広告宣伝費
支払手数料など
毎月の経費

資産として計上するのはどんなとき?判断の手順

資産として計上するかどうかは、「プログラムとしての機能があるか」と「金額」の2点で考えます。機能がある場合はソフトウェア(無形固定資産)として扱い、耐用年数は国税庁のタックスアンサーNo.5461で、販売用や研究開発用以外のものは5年とされています。

勘定科目を決めるまでの流れ

  1. STEP 1項目で分ける制作・保守など
  2. STEP 2機能の有無を見る決済・予約・会員など
  3. STEP 3金額で区切る10万・20万・40万円
  4. STEP 4税理士に確認見積書と契約書を渡す
まとめて1つの科目にせず、項目ごとに分けてから考えます

機能があると判断されやすいもの

  • 商品を選んで決済まで完了するカート
  • 空き状況を見て予約できる仕組み
  • ログインして使う会員ページ
  • 見積もりを自動で計算するシステム

反対に、写真と文章を載せ、フォームから問い合わせを受けるだけのページは、プログラムとしての機能があるとまでは言いにくいものです。両方を含むサイトなら、見積書で予約システム部分が分かれていると判断しやすくなります。

資産にする場合の金額の区切り

取得価額 処理のしかた 主な条件
10万円未満 その年に全額経費 なし
10万〜20万円未満 3年で均等に経費 一括償却資産
10万〜40万円未満 その年に全額経費 青色申告の中小事業者
年300万円まで
上記を超える 5年で償却 ソフトウェア

40万円未満の特例は、令和8年4月1日以後に取得したものが対象で、それより前は30万円未満でした(国税庁タックスアンサーNo.5408・No.2100)。消費税を税込で経理しているか税抜で経理しているかで判定の金額が変わる点にも注意してください。

見積書の項目ごとの勘定科目一覧

費用には制作費のほか、毎年・毎月かかるものが混ざっています。見積書の読み方はホームページの見積もりの記事で触れていますので、ここでは科目に絞ります。

見積書の項目 一般的な科目 補足
デザイン・ページ制作 広告宣伝費 紹介目的のサイト
予約・決済システム ソフトウェア 金額で区切る
写真撮影・原稿作成 広告宣伝費 制作費とまとめてよい
ドメイン(年額) 支払手数料
通信費
毎年同じ科目に
サーバー(月額・年額) 通信費
支払手数料
年払いは下記参照
SSL証明書 支払手数料 サーバー込みも多い
保守・更新作業 支払手数料
保守料
毎月の経費
Web広告の出稿費 広告宣伝費 制作費とは分ける
ポイント

ドメインやサーバーは「通信費」と「支払手数料」のどちらでも間違いではありません。大事なのは毎年同じ科目を使い続けることです。

サーバーやドメインを1年分まとめて払う場合、支払った日から1年以内に提供を受けるサービスで、毎年同じやり方を続けるなら、払った年の経費にできる取り扱いがあります(短期前払費用)。複数年分をまとめて払った場合は、翌年以降の分を前払費用として分けるのが原則です。

買い切りと月額制で処理はどう変わる?

初期費用を抑え、毎月の料金で制作から保守までをまとめる月額制(サブスク)の制作サービスもあります。WEB PREPAもこの形です。買い切りと月額制では、帳簿に載せるタイミングが変わります。

買い切りで制作

  • 公開時にまとめて支払う
  • 機能と金額で科目が変わる
  • 保守費は別に毎月払う
  • 資産計上なら5年で償却

月額制で制作

  • 毎月同じ額を支払う
  • 毎月の経費で処理しやすい
  • 保守費が料金に含まれる
  • 契約の中身は要確認
月額制は処理が単純になりやすい一方、契約の形は必ず確認します

月額制で注意したいのは、同じ「月額」でも契約の形が違うことです。解約するとサイトが使えなくなる利用契約なら毎月の経費として扱いやすいのですが、分割払いで最後にサイトが自社の物になる契約や、解約時に買い取る契約は、制作費を資産として考える必要が出てくる場合があります。

あわせて読みたいホームページのサブスクは損?月額制の3つの型と、解約後にサイトがどうなるか月額制の契約の型と解約後の扱いを整理2026.09.30

経理で困らないために、依頼前に確かめる5つのこと

経理の段階で困るのは、たいてい見積書や請求書が「ホームページ制作一式」とまとめられているときです。依頼する前に次の5点を確かめておくと、あとで仕分けに迷いません。

  • 見積書が制作・システム・保守で分かれているか
  • ドメインとサーバーの費用が別に書かれているか
  • 月額料金に何が含まれているか
  • 解約後にサイトやデータがどうなるか
  • 請求書にインボイスの登録番号があるか

補助金を使って制作した場合は、受け取った補助金を収入として計上する必要があります。小規模事業者持続化補助金の流れは補助金の記事にまとめています。

注意

この記事は一般的な考え方の整理です。金額が大きいときや予約・決済機能があるときは、見積書と契約書を持って顧問税理士に確認してください。

よくある質問

個人事業主でも勘定科目の考え方は同じですか?

基本は同じで、紹介や集客が目的のサイトなら広告宣伝費で処理するのが一般的です。資産にする場合の金額の区切りも個人事業主向けに同じ枠組みがありますが、40万円未満の特例は青色申告の方が対象です。

少額減価償却資産の特例は30万円未満ではないのですか?

令和8年4月1日以後に取得したものは40万円未満に引き上げられています(国税庁タックスアンサーNo.5408・No.2100)。それより前に取得したものは30万円未満のままです。年間の合計300万円までという上限や、青色申告であることなどの条件は変わらず付いています。

月額制のホームページは毎月経費にできますか?

解約すると使えなくなる利用契約なら、毎月の支払いを広告宣伝費や支払手数料などで経費にするのが一般的です。分割払いで最後に自社の物になる契約などは扱いが変わることがあるので、契約書を税理士に確認してください。

公開後の保守費は月いくらで、何の科目になりますか?

保守費は月数千円〜数万円と幅があり、更新作業の回数やサーバー管理を含むかで変わります。勘定科目は支払手数料や保守料などで、毎月の経費として処理するのが一般的です。

制作会社が廃業してサイトが使えなくなったら、資産計上した分はどうなりますか?

ソフトウェアとして資産に計上していて、サイトが使えなくなった場合は、残っている金額をその年にまとめて処理する考え方があります(除却)。備えとして、ドメインとサーバーの名義を自社にしておくと、制作会社が変わってもサイトを引き継ぎやすくなります。

フリーランスと制作会社、どちらに頼んでも経理の扱いは同じですか?

勘定科目の考え方は依頼先で変わりません。経理で違いが出やすいのは請求書のほうで、依頼先が適格請求書発行事業者(インボイス登録事業者)かどうかで消費税の仕入税額控除の扱いが変わります。フリーランスに頼むときは、見積もりの段階で登録番号の有無を確かめておくと安心です。

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